〜前回までのあらすじ〜
2017年9月の夜、陣痛のため助産院へ。
しかしまだ産まれないと言われ、帰宅することに。
道中の車内で破水。助産院に引き返す。。
記事中のイラストは、前回と同様、挿絵界のパイオニア「いらすとや」さんのものを使わせていただいています。
目次
うまれないとは言われたものの…
「助産院にいると、妊婦さんはどうしても緊張してしまう、家でいつも通りの生活をしている方が、お産がスムーズに進む」
だから、一回帰って、朝イチでまたきてね!
というのが、助産師さんのお言葉。
とはいうものの、時刻は0時を回っており、ここから帰ってまた朝に来るのはしんどいものがありました。
車で1時間の距離です。朝となると、交通量も増えます。ぶっちゃけめんどくさい。夫もちょっと眠くなってきてました。
そんな諸々の事情により、妻がお手洗い借りている間に、「やっぱり泊めてもらえないでしょうか?」と交渉。
結果、「入院費が発生するけど、それでよければいいですよ」と回答をいただきました。
ありがとうございます!
助産院内の和室を一部屋使わせてもらうことになりました。
2人で泊まりますが、使う布団の数で料金が決まるらしいので、妻は布団、夫は畳で雑魚寝です。
9月なので寒さの心配ありませんでした。
うなる妻
和室に入っても、妻は辛そうに唸っていました。
腰が痛いそうです。夫はさするぐらいしかできません。はたして効果があるのかと不明でしたが、やめようとすると「やめないで」と言われたので、それなりに意味はあったようです。
ときどき宿直の助産師さんが見に来てくれて、お腹に器具を当てて何かを測っていました。
それでも「まだ産まれない」という結論は変わらなかったんですけどね…
状況変わらず、部屋は移動。
深夜2時を回っても状況は変わらず。ここで部屋の移動をうながされました。入院用の部屋ではなく、助産院の奥の方にある、出産専用の決戦会場(仮)へ。
といっても、産まれるからではありません。他の入院者さんに唸り声で迷惑をかけないようにとの配慮からだと思います。前編にも書きましたが、産後間もない母子と旦那さんも泊まられていたので。
部屋を移動してもやっぱり変わらず
出産用の部屋に移っても、引き続き苦しそうな妻。夫も相変わらずさすり続けるのみです。
ふと、寝たままの妻が、手を上にのばして「阿波おどり」のような動きをし始めました。
こんなときにもお茶目さをなくさない、すごい女性です。
が、実際のところ、「痛みを逃がそうと悶えていただけ」だったそうです。
半端ない痛がりっぷり
午前4時を回ったあたりから、妻の苦しみっぷりが増してきました。
夫は相変わらず、さすることしかできません。さすりながら
昼まで産まれないって言ってたし、この状態があと8時間くらい続くのか…?
やばい、しんどい、眠い、
朝日が出たら一眠りしたい!
なんて思いがウゾウゾと湧いてきていました。
そんななか、妻の調子が変わったことを察した助産師さんが様子をみにきました。
あれよあれよという間に出産
助産師さんが来てからは早かったです。
妻の様子を見るなり、宿直の学生さん(実習生)を起こしてお産の体勢へシフト。
赤ちゃん、もう出てこようとしているらしいです。むしろ準備を整えるために助産師さんが抑え込んでいるくらい。
「いきまないで!」と妻に声をかけているのですが、妻には難しい様子。
夫はというと、
昼以降って言ったやんけ〜とか、でも早いに越したことはない!とか、色んな思いが相まって
「うまれるってことですかぁ!」と叫んでいたらしいです。
(迫真の台詞だったらしく、ときどきからかわれます)
で、5時をまわったころ。
文字通り、おぎゃーという声とともに娘が生まれました。
夫は妻の頭側にいたので瞬間は見ていなく、出産直後に助産師さんか実習生さんが娘の身体を洗ってくれたみたいで
初対面の時点でスッキリときれいな姿でした。
正直なところ、この時点では、産まれた喜びよりも、出産(のお手伝い)から解放された安堵感の方が大きかったです。
産後の流れ
産まれたあとの流れです。夫目線。
まず、臍の緒を切りました。実習生さんが、臍の緒を2本クリップで留めてくれていて、そのクリップの間をハサミで切りました。ゴムホースのような感触でした。
続けて、妻と夫の家族に連絡。早朝だったので電話ではなくグループLINEに書き込みました。こういうときのLINEは超便利ですね。
お産時に出血があったので、タオルを取りに車に行って、戻ってから記念写真を撮影。
しばらくしてから、もとの入院部屋に戻りました。
8時ごろ、職場に連絡。徹夜でしたので、午前半休をいただけないか確認したところ、一日休みなさいとの回答だったので甘受。
そのまま11時ごろまで寝て、車で一旦家に戻りました。妻はそのまましばらく入院です。
帰宅後、留守番していたインコにご挨拶。
「昨日はカゴに布もかけずに出かけて、アナタ良い度胸だわね。」
「噛んじゃおうかしら、ガブー」
すみません、照明はちゃんとタイマーで落ちるようにしてたので勘弁してください。
夕方、妻の着替えを届けるために再度助産院へ。
電車でいきました。車だと寝ちゃいそうだったので。
で、妻をお見舞いしたあと夜に自宅に戻って1日が終わりました。
後日談
その後1週間、妻は入院生活、夫は1人暮らしでした。一人暮らし中は、娘を迎えるためにインコのカゴを移動したり部屋を掃除したりと慌ただしかったです。まあ、普段からやっとけって話ですけどね…
土日は助産院に顔を出したりもしてました。
退院日は平日だったので、午後半休を取って車でお迎え。娘は初チャイルドシートでしたが、大人しく乗っていてくれました。
で、さらに余談なのですが、お金の話。
助産院で、我々が入院を決めた時刻は、0時を回っていた(日付が変わっていた)ため、入院費がちょっと安くなったそうです。
また、娘の産まれた5時台というのも、ちょうど夜間診療とそれ以外の境目だったらしく、これまたちょっと安くなったそうです。
コスト意識の高い、できた娘です。
以上、初の出産(立ち合い)経験談でした。
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